ダイヤモンド産出国は?ロシア“ミール鉱山”が世界最大!
宝石の王様ダイヤモンド
名前はギリシャ語の「征服されないもの」を意味するadamasに由来し、硬くて加工が難しく、人間が征服できないことを表しています。天然で最も硬い物質でその組成は、鉛筆の芯や炭と同じC(炭素)のみから構成されています。地球内部の高温高圧のマントルを起源としその環境で生成されたダイヤモンドがマグマと共に一気に地表近くまで運ばれてきてできたダイヤモンドの輝きは、それまでのどんな宝石でも味わうことのできなかった、無色透明から生まれる画期的な光の競演です。このことからダイヤモンドは、ルビーやサファイヤ、エメラルドの色の美しさを超越し、どんな宝石よりも強くて美しい、「宝石の中の王様」と言われるようになったのです。
ダイヤモンドはどこで採れるの?
- 発見初期の産出国はインド
ダイヤモンドを最初に発見したのはインドで、産出国といえばインドしかありませんでした。そのため、ダイヤの事を別名インド石と呼ぶほどです。
- 18世紀の始めに発見!ブラジル〜南アフリカ
インドでの産出が行き詰りかけた頃、インドにしかない石であるはずのダイヤモンドがブラジルで発見されました。18世紀の始めに発見されたブラジルダイヤモンド鉱脈は、それから約1世紀に渡ってダイヤモンドの主生産地であり続けました。
- そして現在
南アフリカも主要産出国の一つとして、ブラジルも一時期ほどではないものの生産を続けています。さらにアフリカ大陸にはもともと良質の鉱脈があったらしく、上位産出国はボツワナ、コンゴ、アンゴラ、シエラレオネ、リベリア、タンザニアなどのアフリカ勢が多くを占めています。他の地域ではロシア、アフリカ、カナダ、オーストラリアでよく取れます
世界最大級のロシア『ミール鉱山』
ミール鉱山は、ロシアの極東連邦管区の都市ミールヌイにある露天掘り鉱山です。2004年に閉鎖されましたが、その大きさはダイヤモンド鉱山としては世界最大です。この鉱山は最盛期には1年に1000万カラットのダイヤモンドを産出した上に宝石として扱える品質を持つダイヤモンド鉱石の含有率は20%もあり高品質。
この数字は、当時ダイヤモンド流通会社として世界最大手だったデ・ビアス社を焦らせたと言われています。この鉱山の莫大な産出量は、他の鉱山と比較すると考えられない量でした。
そもそもダイヤモンドってどうやって採掘されるの?
ダイヤモンドは、百数十kmもの地球の深部で、およそ6万気圧、2,000 度にも達する高圧高温下のマントルを起源とし、さまざまな条件がそろったために出来たといわれています。ダイヤモンドが出来たのは太古の昔と言われていて、約33億年前に地球内部のマントルの運動によって、地下百数十kmの深さでマントルの中で結晶されました。
このダイヤモンド原石が、数億年前の火山活動によって、周囲の岩石を取り込みながら噴火するマグマの中に含まれて地表に噴出し、現在採取できるようになったのです。
冷えたマグマは、ダイヤモンド原石を含んだ『キンバーライト』と呼ばれる岩石になります。マグマの噴出により、地中にキンバーライトが円筒状に残ることがあります。これがダイヤモンドパイプと呼ばれる、ダイヤモンドが採れる場所です。キンバーライトパイプ鉱床とも言われています。
キンバーライトとは
カンラン石と雲母を主要構成鉱物とする超塩基性の火成岩。 雲母橄欖岩(うんもかんらんがん、mica peridotite)とも呼ばれる。 一部からダイヤモンド原石が産出されることで知られる。
出来上がったダイヤモンドの採掘方法は下の3パターンです。
バンニング
パンニングは川ですくった土をパンニング皿という大皿に入れてすすぎながら原石を見つけていくという方法です。バンニングは最も原始的な採取方法ですが、「地表付近のダイヤモンドしか採取できない」「一度に大量に採取できないので効率が悪い」等のデメリットがあり、新しい方法が見つかると共に衰退していきました。現在では砂金取りなどでよく使われている手法ですね。
パイプ鉱山
地面に地下数百メートルほどの穴を掘り、掘削・粉砕・回収の過程を経てダイヤモンドを採掘します。これはパンニングの次に出てきた手法です。
掘削作業が終わった後、爆薬を使って掘り起こしたキンバーライトを粉砕します。そこからダイヤモンド原石を回収する荒っぽい方法です。パイプ鉱山で回収できるダイヤモンド原石量はキンバーライトの2千万分の1…その中で、婚約指輪などの宝石に適した高品質なダイヤモンドは、わずか10%〜20%しか見つかりません。
漂砂鉱床
漂砂鉱床は、最も近代的なダイヤモンドの採掘法で現在のダイヤ採掘法の主流です。
キンバーライトが浸食や風化の影響で河川に流出・堆積して、新たに鉱床が出来上がります。そこに大規模掘削機械を投入し採取するため、大規模な採掘機も必要なく効率的に広範囲で採掘できるそうです。
因みに、婚約指輪に使われるダイヤモンドも、この方法で採掘されていることが多いのですよ。
ダイヤモンドの採掘は、技術の問題もあり年々進化しているのですね!
それぞれの採掘方法等を詳細に図解してくれているサイトもあるのでご興味のある人は是非見てください!
まとめ
今回は、ダイヤモンドの出来かたや採掘方法についてご紹介してまいりました。いかがでしたか?宝石の王様といわれるダイヤモンドですが知らないことが多かったのではないでしょうか。これから、お手元のダイヤモンドがどうやってできたか…どのように採掘されたか…なんて考えてみると、少し愛着が増すかもしれませんね?
最後にミール鉱山の広大さがわかる動画を見つけたので見てみてください!きっと驚きで変な声が出ると思いますよ。
ミール鉱山は、1990年代に入りソビエト連邦崩壊後、いくつかの地元の会社によって採掘が続けられたが、2004年に完全に閉山された。昨年、ロシアの隕石落下跡地に3000年分のダイヤモンドが眠っていることが発表されたが、この鉱山のダイヤモンド産出量も、もしかしたら隕石に関係しているのかも…
出典:http://karapaia.livedoor.biz/archives/52126193.html
ミール鉱山はその莫大な産出量から、様々な都市伝説があるようですね!信じるか信じないかはあなた次第です!