金と金メッキの違いとは?貴金属の基本を解説します。
美しいジュエリーを作るためには、貴金属の代表『金』は欠かせませんね。金は、古くから希少金属の代表として有名で、高い価値を保ち続けることから、安全資産として金を買う人も増えているのではないでしょうか?
しかし、一口に『金』と言っても、18金や24金など種類が存在しており、時には、「k18」などの刻印があるにもかかわらず、それが金メッキで全く価値の違うものだった…などといった詐欺まがいの事まであるのです。当然と言っては何ですが、こういった高額な物に関しては、その分、偽物も多くなり、金を手に入れる場合には、それが本物の金なのか?という点は注意しておかなければいけません。特に、金メッキとなると、「メッキに騙されるわけない!」などと、変な自信を持つ人も多いのですが、意外と騙される人も少なくないのです。
そこで今回は、本物の金と、金メッキの簡単な見分け方をご紹介したいと思います。
そもそも金メッキとは?
それではまず、簡単に金メッキがどのような物かをご紹介しておきましょう。
金メッキとは、金を科学的に処理して、他の金属の表面に付着させたものを指しています。付着させる金は、非常に薄い膜を金属の上に作る物ですので、メッキを施された金属を強くこすったり、何か硬い物にぶつけたりすると簡単に剥がれてしまう場合があります。
なお、金メッキと非常に似た加工方法として、『金張り』というものもあります。この場合には、金メッキの約100倍もの厚い金のプレートを使いますので、金メッキよりもはるかに丈夫になり長持ちします。
金と金メッキの見分け方
それでは、金と金メッキを見分けるための手法をご紹介します。
刻印で判断する
最も確実で簡単な見分け方としては、『刻印』を見て判断するという手法です。金メッキと金張りにはそれぞれぞをあらわすために刻印がありますので、それを覚えておくとよいでしょう。
まずは金メッキを意味する刻印です。
- GP:Gold Plated
- GEP:Gold Electro Plated
- HGE:Hard Gold Electroplated
金張りの場合は以下のような刻印があります。
- GF:Gold Filled
- GR:Gold Rolled
- RGP:Rolled Gold Plate
上記以外にも、3Micron(ミクロン)の金メッキが施されているという意味で「3M」、1/10Micronの金メッキが施されているという意味で「1/10」などと刻印される場合があります。
上記のような刻印は、「K18」や「K10」の前後に刻印されることになり、この場合は、メッキに使用されている金の純度をあらわしているのです。したがって、「K18」などと刻印されているからと言って、それは金制品でない場合もあるのです。
刻印がない場合
次は、刻印がない場合の見分け方です。見た目は金ですので、刻印がなければ判断つかない…などと思うかもしれませんが、意外と簡単な手法で見分けることも可能です。
金は本来磁石に反応しない金属です。そして、金メッキの場合は磁石に反応しますので、磁石を使って見分けることができます。
金は比重が大きいため、重い金属だというのは有名ですね。手のひらサイズだとしても、1kg程度になるぐらい重くなります。金メッキの場合は、中に他の金属が入っているので、かなり軽く感じます。したがって、重さで判断することができます。
まとめ
今回は、金と金メッキの簡単な見分け方をご紹介しました。メッキは強くこすれば剥がれてしまうものなのですが、見分けるためにわざわざ傷をつけるわけにもいきませんし、本稿でご紹介したような見分け方は頭に入れておくと良いでしょう。
特に、刻印に関しては、貴金属の意味を知るために知っておいた方が良い知識ですので、これを機会に色々調べてみるもの良いのではないでしょうか?