古くなって使っていない指輪のリフォーム。依頼する前に抑えておきたいポイントは?
リフォームと聞くと、建物の改装や改築を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、古くなってしまったジュエリーを仕立て直すこともリフォーム(リメイク)などと呼ばれます。ジュエリーのリフォームは、経験したことが無い人も多く、一度成形された指輪などのジュエリーが仕立て直し出来るとは思ってもみないという人も多いかもしれませんね。しかし、ジュエリーというものは、リフォーム技術も発達しており、例えば親や祖母から指輪を譲ってもらったけど、デザインが古くて使いにくいという場合や、そのままでは使用できないほど破損してしまったという場合には非常に役に立つ技術となります。
そこで今回は、ジュエリーリフォームを考えた場合、実際に依頼する前に知っておきたい基礎知識についてご紹介していきたいと思います。
指輪のリフォーム(リメイク)の方法について
まずは、指輪等をリフォームしようと思った時の手法についてご紹介していきましょう。指輪などのジュエリーにも流行というものがありますので、親や祖母から指輪を受け継いだけど、デザインが古臭くてそのまま使えない…なんてことは珍しくないことです。こういった場合、指輪のリフォームを行う事となるのですが、その手法にも種類があるのです。
セミオーダー
業界用語でいうと『空枠』と呼ばれるダイヤなどの石を収める部分を空けている指輪を多数用意し、お客様に指輪のデザインを選んでもらうという手法です。所謂、指輪の部分は既製品となり、石だけを『空枠』に配置するという手法になります。
この手法を使ってリフォームすることのメリットは、予め用意された指輪からデザインを選べるため、仕上がりがイメージしやすいという事と、出来上がりも早いという事です。しかし、あくまでも既製品の為、オリジナリティにかける点や誰にでも似合うようなものとなるので、斬新なデザインではなく、簡易的なデザインが多いというのはデメリットですね。
フルオーダー
その言葉から分かるように、お客様のニーズに合わせて世界に唯一つだけのデザインに仕立て上げる方法です。セミオーダーとは異なり、一から作り上げるものですので、物理的に可能な事であればアレンジも好きなように出来ます。もちろん、石を増やすなんてことも可能です。メリットとしては、自分の細かな希望に合わせたデザインの指輪が作れるという点で、逆にデメリットは、高額になることですね。他にも、デザイナーとの相性が悪い場合、なかなか自分の伝えたいことが分かってもらえず、打ち合わせ中にイライラするなんてことも多い用です。
どんな指輪のリフォームでも可能?
次は「どんな指輪がリフォームできるの?」という点です。これについては、基本的に金やプラチナを利用した指輪となります。お店によっては貴金属にセットされていない指輪の場合でもリフォームを受け付けてくれるところもあるので、どうしてもリフォームしたい場合は、お店に問い合わせてみましょう。
一般的にリフォームに出されることが多い指輪は、古い立爪の指輪です。昔の婚約指輪は、当時の流行もあり高い立爪のダイヤのリングが非常に人気でした。しかも立爪が高ければ高いほど良いと考えられていたため、譲り受けた場合、古臭くて使いにくい…となることが多いのです。もちろん、立爪が高いと使用中にぶつけてしまったり、衣服の着脱時にひっかけてしまうなどの恐れもあります。他には、ダイヤモンドや色石は気に入っているけど、デザインに飽きてしまったという場合には、リフォームで最新のデザインにすると良いですよ。
リフォームできる素材は金とプラチナ
上述していますが、リフォームが可能な指輪の素材は金とプラチナとなります。それ以外の素材となると、劣化してしまっていることが多く火を入れるとなくなってしまう為、素材部分のリフォームは難しくなります。ただし、素材が金やプラチナの場合でも、その純度が低い場合には溶かした時にプラチナや金が取れる量が少なかったり、取れないことがあるので注意が必要です。
まとめ
今回は、指輪のリフォームについて簡単にご紹介してきました。ジュエリーというものは、基本的に長く使用するもので、場合によっては世代を超えて受け継いでいくものとなり、リフォームなど考えたこともないという人は多いかもしれませんね。しかし、いくら長期間所持できるジュエリーであっても、身に着けるものですからそこには流行というものがあるのです。上述したように、昔は高い立爪にダイヤをあしらうというのが非常に人気でしたが、近年の婚約指輪ではそこまで高い立爪は好まれないといった感じですね。
その為、親や祖母から譲り受けたジュエリーであれば、せっかく頂いたものでもそのまま使いにくいという事も少なくないのです。そのような時には、思い出の石だけ残して新しいジュエリーとして生まれ変わらせるのも良いのではないでしょうか!